海外戯曲をテキストに、荒訳での本読みとディスカッションを通して、戯曲の読み方、翻訳台本との向き合い方について、実践的に学んでいくワークショップです。
本ワークショップで扱われるテキストは、実際に上演することを前提にしています。
荒訳から翻訳に昇華させていくプロセスを共有することで、原文の台詞やト書きに込められている歴史的・文化的・社会的な背景を読解し、作者の意図をしっかりと汲み取りながら日本語台本にどう落とし込んでいけるか、参加者の皆様と共に考えていきます。
普段は翻訳家が担っている作業を体験していただき、皆様の今後の創作活動に繋がる有意義な時間になることを願っております。
下平慶祐 Keisuke Calvin Shimohira
1993年9月27日生まれ、ニューヨーク州出身。脚本家・翻訳家・演出家。
一橋大学在学中に第77回四大学英語劇大会にて戯曲『Boeing Boeing』を初演出し、大会史上最年少演出家として最優秀作品賞・最優秀演出賞を獲得。卒業後は自身の劇団「もぴプロジェクト」を立ち上げ、全作品の脚本・翻訳・演出を担当。2017年に『マークドイエロー』にて佐藤佐吉賞優秀脚本賞を受賞。近年では、海外から招聘された演出家の作品に、通訳、ドラマターグなどで多数参加している。主な活動は、「A Bright New Boise」(翻訳・演出)、「若草物語」(翻訳・上演台本・演出)、「La Mère 母」「Le Fils 息子」(演出助手・ドラマターグ)、「M・バタフライ」(ドラマターグ)、「FASHION FREEK SHOW」(翻訳・字幕)、ミュージカル「アナスタシア」(演出助手)、「令嬢ジュリー」(翻訳・演出)など。
募集概要
日程
2024年9月14日(土)〜9月16日(月・祝) 全3回
▫️9月14日(土)13:00〜18:00
<荒訳の読み合わせ/ディスカッション>
▫️9月15日(日)13:00〜18:00
<読み合わせの続き/ディスカッション>
▫️9月16日(月・祝)13:00〜18:00
<読み合わせの続き/上演台本に向けてのディスカッション>
※翻訳検討は3日間かけて冒頭からラストまで行うため、各日程ごとに取り上げるシーンが変わります。
会場
都内スタジオ
※詳細はメールにてお知らせいたします
受講料
<各回>
一般:10,000円(税込)
学生:5,000円(税込)
※1日程辺りの受講料となります。
※テキスト代は受講料に含まれております。
定員
各回 15名
※応募多数の場合、書類選考を行います。
対象
18歳以上。
俳優として活動している方、または俳優を志している方。海外戯曲に関心のある演出家、劇作家、またはそれを志している方。
応募方法
下記を明記の上、件名に「翻訳ワークショップ応募」と記載し、以下の項目をEメールにてお送りください。
・ご希望の参加日程
・氏名
・年齢
・所属
・活動歴
・応募動機(400文字以内)
・連絡先(連絡のとれる電話番号・メールアドレス)
Eメール送付先:info@spacenoid.jp
募集締切
8月25日(日)23:59
選考結果
8月30日(金)までに、ご応募いただいた皆様全員に、メールにて結果のご連絡をいたします。
注意事項
※お申込み完了後に、受付完了のメールを送信させていただきます。
「@spacenoid.jp」からのメールを受信できるよう、ドメイン指定受信の設定をお願いいたします。
※受講料につきましては、受講が確定した後に、弊社指定口座へのお振込みをお願いいたします。
※いただいた個人情報につきましては、下記のいずれかの目的の範囲内で取り扱いさせていただきます。
・ご本人確認またはワークショップお申込み確認のため
※ご本人の承諾なく、第三者に個人情報を提供することはありません。
お問い合わせ
株式会社スペースノイドカンパニー
info@spacenoid.jp
ワークショップ開催におけるハラスメント防止対策につきまして
弊社主催のワークショップ開催において、参加者の皆様が安心してご参加いただけるよう、ハラスメント防止対策として、運営方針を提示させていただきます。
◇ ワークショップを担当する講師とは事前に面談を行い、ハラスメントに当たる行為についての確認をいたします。
◇ スタッフが常駐し、ワークショップの様子に注意を払い、不適切な言動・行動があった際は速やかに対応いたします。
◇ ワークショップ中の講師の指導や参加者間において、過度な身体的接触が起こらないよう配慮いたします。
◇ ワークショップ中の個人に対する、性別・年齢・出身・容姿などのパーソナルな部分に関しての差別的な言動は禁止させていただきます。
◇ 講師との連絡先の交換は原則行わず、連絡事項は弊社スタッフを通して行います。
◇ ワークショップへの参加によって、今後弊社が主催する公演のキャスティングに影響することはございません。
参加者の方の人格・属性を尊重し、いかなる場合であっても個人の尊厳を傷つけることのない環境を、運営者一同が責任を持って確保して参ります。
株式会社スペースノイドカンパニー
ご挨拶
ドラマターグとは、広くは「戯曲を守る人」という仕事ですが、日本では発展途上にあると思います。演劇はとても自由な芸術で、台本に書いてあるセリフを如何様にも広げたり、或いは狭めたりできるでしょう。
その過程の中で、戯曲から離れすぎない、もしくは戯曲を羽ばたかせるために、深く読み込み/読み解き、他のセクションに助言・相談するのがドラマターグです。
戯曲を守るために、原文の意味や、歴史的背景を調べたり、国によっては劇場スタッフが担ったりもします。
この「ドラマターグ」というのは、欧米の演劇では演出の勉強のためにやることが多いと言われています。
戯曲を読み解くことできて初めて演出という作業ができるためです。日本においては、翻訳と言う作業がかなりドラマターグ業と似ていると考えています。
元のセリフの文化的背景を考察したり、或いは文章の意味を違う言葉に変換したり、これを飛ばして翻訳することはできません。
本ワークショップでは、翻訳という作業を通して、俳優にドラマターグ業、ひいては俳優が台本を読み解く練習をやっていきます。こちらで粗訳した戯曲を声に出して読み、そのセリフの和訳の是非を考えていきます。純粋に海外戯曲に深く触れるという経験にもなると思いますし、この作業自体が俳優にとってとても素晴らしいものになると思います。
俳優の皆さまに限らず、翻訳家、演出家、脚本家、様々な方と出会えるのを楽しみにしております。
下平慶祐